2014-01-01から1年間の記事一覧
先日、ふらりと下宿先から帰って来た息子に誘われ映画に行った。 事前に知識もなく見つめるスクリーンでは、深いシワの刻まれたジュリー・アンドリュースが温かく優しい笑みを浮かべていた。 雑誌「LIFE」誌で16年間写真のネガを管理する仕事に就ていたウォ…
貨幣経済の仕組みが社会の不均衡をあらわにし、人と人と間を分断し始めた現代。著者は、「借り」を媒介にして他者と繋がる社会を実現することを提案する。以前食事していた時、ある男性の「自分は親からは何もしてもらってないんで」という言葉に抗議したこ…
江戸後期、串に刺す団子の数は江戸では何個?関西では何個?「イライラ」「階段」「桜湯」この中で江戸時代のドラマで使ってはいけない言葉は?近頃、家族で朝ドラにはまっている。 朝BSを見て、通勤電車でTwitterの#付きの感想を確認するのが毎日の楽しみ…
主人公は、どんな時も「自分を生きること」から逃げない。どんなに苦しくても、どんなにつらくても。人は自分に生まれつくということ、人の中で生きていかなくてはいけないということを思う。この本の主人公は「チャーリー」。 なぜカッコ付きかというと、本…
シリーズ第7弾。今回は、ある裁判において全員一致で無罪を評決した陪審員12人が、殺人鬼から1人ずつ殺されるという陰惨な事件にマロリーたちが巻き込まれる。 キャロル・オコンネルの作品が好きだ。 作品に登場する人物たちが、たまらなく好きだ。 オコンネ…
数千人の子どもたちから募集した素朴な質問に、科学者や哲学者、オリンピック選手などその道の専門家たちが時には真剣に、時にはユーモアをもって、時には深い洞察を交えながら答える。宇宙一美しい答え。それは、愛のこもった子どもたちへの希望と祈りなの…
自分の心が知りたい、人に心開ける人間でありたい。本書は、そう願う人にこそ、読まれるべき本だと思う。 数年前、仕事場で「マニュアルを作って欲しい」という希望が新人さんの間から出ていると聞いた時、最初はなるほどと思った。 ところが話を聞いてみる…
「山月記」の李徴の息子が、自分自身の中の「虎」を恐れ、なぜ父は虎になったのかの謎を解き明かすため旅に出た。彼は真相を突き止めることができるのか。先日、息子と人間の獣性について話をしていて「山月記」のことが話題に上った。 武道を修める彼は、人…
「世界でいちばん貧しくて美しいオーケストラ 〜 エル・システマの奇跡」 トリシア・タンストール 著貧困と犯罪から子どもたちを救うため、何ができるのか。音楽の力を信じ、それによって社会を変革しようとする革命家、アブレウ。彼の作り上げた音楽教育プ…
裁判員裁判にかけられた8人の被告人のため、傍聴のプロ北尾トロさんが、弁護人になりきり傍聴席から「異議あり!」。 昔、「師匠」から言われたこと。 「新聞記事を読んでも、ニュースを見ても、『誰にどれだけ請求できるか』を考えること」 おかげで、今も…
以前、過呼吸に陥ったことがある。 あの「空気!空気!」という感じ。 思い起こしただけで、その時の焦りと恐怖を思い出し手のひらに汗がわいてくる。 以来、時折自分の呼吸には注意をしている。 「すーはー、すーはー…」うん、大丈夫。 こんな習慣があるの…
代書屋。それは論文を一定数発表しなければクビになってしまう大学の先生方のために、彼らの研究をまとめ、論文にするお仕事。新米のミクラが一人前の代書屋になるまでの5つのお仕事と5つの恋の物語。 仕事で毎日のように報告書を書いている。 ひたすら書…