「死亡通知書 暗黒者」 周 浩暉 著
中国でシリーズ累計120万部突破、ドラマ版は24億回再生という超人気の華文ミステリ。
1人の刑事が予告殺人鬼<エウメニデス>に殺された…そこから始まる連続殺人事件。
<エウメニデス>はネットで次の犠牲者の候補を募り、衆人監視の中、驚くべき手口で次々に予告通り彼らを殺害する。
挑戦を受けた警察は、精鋭たちによるチームを作り<エウメニデス>を捕らえようとするのだが…。
現代物の華文ミステリは初めてだけど、欧米ミステリより人情の機微や組織の在り方に親和性がありストーリーに没入しやすい。
どこまでリアリティがあるのかは分からないけど、中国警察のワイルドでちょっと大雑把な感じがこの小説をよりドラマチックにしている。
最近の日本の警察小説ではとてもこんな全力で振り切れないだろうから。
主人公は、マッチョなんだか頭脳派なんだかロマンチストなんだか分からない無茶苦茶詰め込まれたはぐれ刑事。
彼を含め、登場人物全員が予想外な行動を取るので最後まで展開が読めず、まんまと<エウメニデス>にラストまで力いっぱい引っ張られてしまった!まいったなあ。