2014-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「容疑者」 ロバート・クレイス 著

不幸な事件で誰よりも大切な存在を喪ってしまった一匹と1人が、少しずつ信頼関係を築き上げながらかけがいのない「仲間」と変わっていく。 あかん、これは反則もの。 「傷ついた男と犬の再生の物語」って…あー…もうすべての展開と結末が思い浮かぶ気がする。…

「失職女子。 〜私がリストラされてから、生活保護を受給するまで」 大和 彩 著

人生という実に不公平な設定のRPGで、何度もよみがえり、立ち上がるんだ。本書は、37歳の著者が、大学を卒業してから就職、リストラ、心身の衰弱などによる通院…これらを経て生活保護を受給するに至るまでの記録である。 このように書くと彼女がなにやら問題…

「カルニヴィア 2 誘拐」 ジョナサン・ホルト 著

ダニエーレが作り上げた仮想世界とは異なり、混沌とした現実世界の複雑な模様はまた、小説世界にも暗い影を落とす。カルニヴィア三部作の2作目。 1作目を読んだ時は主要キャラクターたちの設定が面白いなあ、イタリア、特にヴェネツィアの暗部の描写に魅かれ…

「スタープレイヤー」 恒川 光太郎 著

ある日突然、身長2mぐらいの、肌も、服も、靴も、ありとあらゆるものが白い妙な男に「運命の籤引きでございます。地球人に、宇宙最大のチャンスが与えられるのでございます。」と言われて丸い穴の空いた箱を差し出されたら、どうします? 麻婆茄子の材料を買…