2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「OPEN アンドレ・アガシの自叙伝」 アンドレ・アガシ 著

男子テニスでグランドスラム全制覇&オリンピック優勝、世界ランキング1位。しかし彼はテニスが大嫌いだった。つまりこれは、大嫌いなことをして、世界一になった男の自叙伝なのである。 誘われたのは、表紙の顔。 無精ひげを生やした彫りの深い顔。 だけど…

「首斬り人の娘」 オリヴァー・ペチュ 著

17世紀半ばのドイツ。未だ中世の迷信と偏見を残すショーンガウの街で、作者の先祖である首斬り人クィズルとその娘マグダレーナ、町医者ジーモンが連続する孤児殺人事件の犯人を追う。はたして3人は、魔女の濡れ衣を着せられた無実の産婆を処刑までに救うこ…

「式の前日 The Wedding Eve」 穂積 著

先日、新聞書評で火が付き、その後ネット上で評判になった作者初めての作品集。共に過ごす時を積み重ねて、やがて形作られる家族のつながり。それは小さな秘密や約束で出来ている…。 先日、新聞書評で火が付き、その後ネット上で評判になった作者の作品集。 …

「歌に私は泣くだらう 妻・河野裕子 闘病の十年」 永田和宏 著

乳癌で逝った歌人河野裕子の最期の日々を、おなじく歌人であり夫である著者が綴る。苦しみも喜びも歌に詠むしかない歌人の性(さが)。詠まれる歌に遺されたのは、狂おしいほど人を愛する苦しみと喜び。 題名は著者である歌人の永田和宏さんが、妻であり同じ…

「吊るされた女」 キャロル・オコンネル著

「天使の帰郷」で、つらい過去の事件とも決別したはずのマロリー。今回は女性を吊るして殺害するという異常な殺人犯との対決。天性の嘘つき、恩知らずのチビ、頑ななリアリスト、逃げ足の早いノミっ子…またまた事件とマロリーの過去が絡み合う。 久々のオコ…

「ピダハン 『言語本能』を超える文化と世界観」 D・L・エヴェレット 著

アマゾンの奥地でピダハンという部族と暮らし、伝道師としてキリスト教を伝えるはずの著者が、彼らとの30年の交流を経たのち、信仰を捨てて自らが変わっていくことを選ぶ。なにが彼をそうさせたのか。 本書はアマゾンの一部族、ピタハン(正確にはピーダハン…